No.213:年商10億に向かう変革が進む時、多くの社長は、健康診断のグレードをアップします。それこそが、「正しい」社長の特権!?

コラム№213

 
先日、当社の特別セミナーを開催しました。40名以上の参加があり、盛況に終えることができました。
今回のセミナーは、「年商10億の社長が掴む視点」をテーマとし、実際にその自身の持つ経営視点を変革した社長をお招きし、お話頂きました。
 
その中に、次の言葉がありました。
「経営計画づくりが非常に苦労しました。今まで経営者として、何も考えてこなかったと反省しました。」
 
社長のその率直な言葉に、会場の空気が変わります。


年商数億から年商10億への事業変革をする時、そこでは事業構造が大きく変化することになります。そして、それ以上に、社長の考え方やモノを捉える視点が大きく変わることになります。
 
年商数億の規模で止まる一番の原因が、その事業構造が年商数億に「相応しい」からそこで止まるのです。相応しいから、現在も年商数億なのです。
そして、そこには、年商数億に相応しい経営があり、年商数億に相応しい経営の考え方があります。
 
年商10億に進むためには、まずは事業構造を年商10億に「相応しい」ものに変える必要があります。年商10億に相応しいものに変革できた時には、驚くほどスムーズに、そして、驚くほど早く年商10億に駆け上がることになります。
そして、その時には、年商10億に相応しい経営の考え方が存在しています。年商10億を超える社長が共通して持つ考え方を所有するのです。
 
事業の変革の次には、そのサービスを量産するための仕組みにつくり変えます。そして、その仕組みを自分たちで作り変えるための組織を構築していきます。
 
この事業、仕組み、組織の変革のプロセスは、非常にドラスチックなものとなります。どの経営者も、その変化の速さに驚き、高揚感を覚えます。
そして、自分の変化を体感することになります。
あれほど忙しく動いた毎日と晴れない心も、一年後、二年後には、自由になる時間ばかりになり、穏やかなものに置き換わっています。そして、事務所の机の向こうに見える風景のなかでは、社員が活躍しています。
その変革の過程で、社長の中での変革も進んでいきます。
 
ビジネスモデルの捉え方が大きく変わります。
大きく成り、シェアの取れる市場の選定を第一とします。単価と手間を設計します。社員が売れるように商品化します。すべてを開発と展開の2段階で考えます。
 
サービスを社員が提供できるように仕組化します。
現場が判断できるために、方針を伝えます。サービスの品質統一のためにマニュアル化、案件の進捗の見える化を進めます。教育ではなく、訓練体制を整えます。
 
そして、その仕組みを自分たちで、改善できるように仕込みます。
マニュアルの更新が定期的にされます。ある時期になると、予定通り社員から企画書が上がってきます。管理者がその部門の課題解決に取り組んでいます。
 
社長は、怒ることは無くなります。落胆することもありません。
「そうきたか、では、こうしよう。」と方針を出す、仕組みを直すだけです。
その社長の思考すべてが、年商10億のものになります。年商10億円以上の社長が共通して持つものに変わります。
 
 
そして、そこでは、社長の生活も大きく変わることになります。
以下の3つがそこで起きる大きな『生活』の変化となります。
 
1.机に向かうようになります。
まだ自分自身も案件をもっていますが、朝5時に起きて、毎日1時間は机に向かうようにします。そこでは、経営計画を検討したり、方針書を作成したりします。
社長が考える時間を持つことで、この先の会社の成長の「角度」が大きく変わってくることが解っています。そして、自身が机に向かい、文字を書くことで、社員はより動きやすくなることを体感できています。
 
2.運動するようになります。
ランニング、サイクリング、そして、筋トレ。これらは、経営者に、フレッシュな思考回路と「さぁ、やろう!」という前向きな気持ちを与えてくれます。
運動をやれば、3日間は良いホルモンが分泌されます。
経営に関する課題は、無くなることはありません。一つひとつ粘り強くそれに向かうだけです。我々が欲しいのは、その解決方法以上に、その粘り強さを支える気力なのです。
 
3.早寝、早起きになります。
夜に出歩くことが、激減します。自社の向かう方向が明確になることで、自分のなかに取捨選択の基準を持つことになります。
必要な勉強会とそうでないものが弁別できます。今までのような「人間関係」で仕事を受注する必要もありません。人付き合いは、一緒に成長できる人だけを残すことになります。
 
また、翌日のパフォーマンスが落ちることを、心の底から「嫌悪」するようになります。飲み過ぎやゲームで夜更かしした翌日は、脳が働きません。それを、「勿体ない」と悔やみます。365日のなかの一日を無駄にしたのです。
 
朝に仕事をやるようになります。重い仕事は、脳も心もまだ元気な、朝と午前しか出来ません。経営に関する重い仕事には、クリアな思考と意志というエネルギーを回します。昼から夕方の疲れた時間は、打ち合わせや事務書類をこなします。
 
また、糖質を摂らなくなります。ライス、うどん、ラーメン、これらを昼に食べると、思考力は激下がりします。だから、食べません。いつの間にか、すごく小食になっています。
コンサルティングを受けている一年間で、殆どの社長がスマートになります。
 
 
このような変化が、年商数億から年商10億へ進む時に、社長の生活の中でも起きます。正確に表現をすれば、年商数億から年商10億へ変革する時に、社長の中で起きているのです。
 
社長は、『経営者責任』というものを強く意識するようになります。
社長は、社員に対しての、自分の『誠実さ』に向き合うことになります。
 
経営者責任を果たすために、この生活に成るのです。
社員に対する誠実さから、この生活に成らざるを得ないのです。


儲かる事業の構想を練り、経営計画書にまとめるのは社長の責任です。
これは、社内にも世界にも、誰一人として代わりができる人はいません。この社長の構想で、業績の90%は決定されます。
そして、社員に対しそれを持って協力を依頼するのは、社長の誠実さです。社員は、それにより創造性、自主性を持って動けるようになります。また、自分の人生が良くなるという展望を持つことができます。
経営計画を作成しないのは、経営者責任を果たしていない。また、社員への誠実さを持たないと言うことになります。
 
社長が机に向かわないことは、社員に対しての不誠実さの表れです。
文字にするのが苦手、と言っていつまでも成文化しないのも不誠実です。
そして、目の前の案件に逃げるのは言語道断です。
社員の人生は、今日も消費されています。
 
また、運動しないのも経営者責任を果たしていないと言えます。また、夜更かしをするのも、不誠実と言えます。
年商10億に向かう時に、多くの経営者が自分の健康を本気で考えるようになります。事業も会社も回り出していきます。その時、もっとも大きなリスクが見えてきます、「自分が倒れること」です。
経営のリスクは、どうにか出来ます。しかし、自分が病気になれば、代わりはいません。事業の成長は、停滞またはストップすることになります。
 
年商10億への道筋が見えたタイミングで、多くの経営者が、健康診断のグレードを上げます。検査項目を増やします。もっと精密に検査できる機関を選びます。
そこにこそ、経営者責任と社員への誠実さがあります。
 
今日と言うこの日とこの瞬間も、社長の脳がクリアに働いていないことも不誠実です。だから、糖質は控えるようになります。そして、スリムになっていきます。
「太っている」状態を見せることは、経営者責任を果たしていないと見なされても致し方無いのです。
 
そして、仕組みを作らないのも不誠実だという思いを強く持つようになります。
 
新入社員に、自社の事業や基本的なルールを説明しないのは、不誠実です。
先輩がその後輩に教えるためのマニュアルがないことも、不誠実です。
新入社員をいち人間として扱っていないのです。先輩も教えたくても教えられないのです。自信がありません。
その結果、職場ではお互いに、協力できない、休めない状態になっています。新人に対しても、積極的に関われずにいます。
 
経営計画により、管理者に目標を具体的に与えないのも不誠実です。
彼らは自分に何が求められているのか、解っていません。また、PDCAを回すだけの仕組みも、その基本フォーマットもありません。
 
社長が、「経営者責任」という言葉の意味を理解したとき、自然とこういう思いが強くなります。
 
「うちの会社に入ってくれてありがとう」
そして、身が引き締まる思いがします。
 
社員に対しての感謝の念をより強くします。日々強くなるばかりです。
そして、より経営者としての責任を果たそうとします。
その結果、社長は、事務所にほとんどいない状態になります。
 
事務所内に社長の仕事は、極わずかです。その多くは、社外にあります。
顧客の変化、時代の変化、それに対する決定をする。新しい方針を出すために展示会やセミナーに参加します。
そして、そのために、思考をクリアに、気力と体力を高い状態に維持します。
食べ物に気を使い、運動を定期的にし、規則正しい生活をします。まるでアスリートのようです。
 
 
社長は、夕方にはスポーツジムにいます。自分だけ費用の高い健康診断を受けます。それが、正しいのです。それが、社長の『特権』です。
社長は、「特別」なのです。
 
社長とは、特別な『権利』を持つ人を指すのではありません。特別な『責任』を担っているのが社長なのです。
 
その社長の心の変化を、周囲の人も感じることになります。
「あなた、最近使う言葉が変わってきたわよ。」
講演頂いた社長の場合、最初にそれに気づいたのは、奥様でした。

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