No.245:〇〇の無い中小企業は新卒者を求める。その理由は、だましやすい、文句を言わないから!?

№245:〇〇の無い中小企業は新卒者を求める。その理由は、だましやすい、文句を言わないから!?

「矢田先生、この一か月で30名ほどの応募がありました。」
 
専門コンサルタントK社は、以前は全く人が取れない会社でした。募集をかけても1、2名の応募しかありません。
媒体に金を掛けているだけに、その人を「無理」して採用します。
そして、1年後にその人はいません。
 
そんなサイクルを送っていました。
しかし、いまでは、人が集まる会社になりました。
「先を見越して、多めに採用してもいいものでしょうか?」
1名採用を予定していましたが、結果的に3名採用することにしました。


自社がいまどっち側の社員がほしいか、明確に持つ必要があります。
「仕組みを作る側」の人材か、「仕組みに載って案件をこなす側」の人か。
 
年商10億ビジネスの条件が揃うと、本当に恐ろしいほどの勢いで案件が増えていきます。ホームページから毎月数件の問い合わせがきます。売り込まずとも、スムーズに成約していきます。
 
その状態に、案件をこなすスタッフが足りなくなってきます。サービスのクリエイティヴはある程度下げられています。また、内部の仕組化も出来ています。採用したスタッフ、すなわち、「仕組みに載って案件をこなす側」の人も短期間に戦力化することが可能になっています。
 
そして同時に、すべての仕組みが機能不全を起こし始めます。案件数、顧客数、情報量、すべてのモノの「量」が増えていきます。その増える量とともに、より分業を進めることになります。また、業者も増やすことになります。すべての仕組みが、追いつかなくなるのです。
 
どんどん仕組みを作り変えていく必要があります。その時に必要となるのが、「仕組みを作る側」の人材です。業者とデータベースの再構築をする。お客様との契約書の見直しをする。こちらの人材がいないとどうしようもなくなります。
 
 
その時に募集をかけることをします。すると、素晴らしい人材が来ます。それも、このタイミングで来ます。このタイミングに例外はありません。
 
これは、引き寄せの法則などというものではありません。そこは、「論理的に選ばれた結果」なのです。
 
「採用はマーケティングである」と言われます。ここでも、正しく理解する必要があります。「集める」ではありません。「選ばれている」ということです。多くの他社と比較されて、最終的に選ばれる状態ができているのです。
 
優秀な人は、自分の価値を解っています。そして、自分の人生の価値も解っています。そのため、パートナーとなるべき会社を選びます。
彼らが観るのは大きくは次の2つになります。「事業の魅力、すなわち、特色はあるだろうか。」もう一つは、「会社としての能力はあるだろうか」です。
 
彼らには、すでに社会経験があります。ですから、見る目を持っています。この条件に合わない会社は、全く相手にしません。そんな彼らに選ばれる必要があります。選ばれる自社である必要があります。
 
「特色が有るか無いか」、「会社としての能力は有るか無いか」はすぐに判断できます。それは、ホームページをみれば解ります。また、面接でその会社の事務所や受付の女性の態度、そして、社長とすこし会話をすれば解ります。そこに彼らに選ばれる理由がないのです。
 
彼らに選ばれる理由をつくる必要があります。この魅力は、「仕組みに載る人」にも伝わります。その結果、年商10億ビジネスの条件が揃った時には、採用で困ることはなくなります。


中小企業にも、新卒を重視する会社があります。
年商10億ビジネスの条件が揃った時には、新卒者の必要性は特になくなります。それどころか、居ても困るという状態になります。
 
そこそこの能力の人でも売れる商品があります。チームで案件をこなす仕組みもできています。そのため、中途採用「でも」問題なく業務がこなせます。
それどころか、ビジネスの世界で、社会人経験が無いことは、致命的なことになります。新卒者の年齢や経験を補完することには、限界があります。
それに対し、経験があり、年齢なりの落ち着きを持った人に、仕組みを提供し成果を出してもらうことはできます。
 
また、仕組みづくりに参加させることもできません。仕組みのためには、専門知識とスピード(強引さ)、そして、組織での仕事の進め方を知っておく必要があります。我々は、新卒者がそこまで育つまで待っていられません。
また、その人が、自社で経験を積む以上、自社内での知識や経験だけになります。我々は、自社を並み以上のスピードで進めたいのです。
仕組みをつくれる人を雇い、さっさと作ってもらうことを考えます。仕組みは金で買え、です。
 
 
「中小企業でも新卒市場であれば優秀な人を獲得が出来る」という説があります。
仕組みの無い会社では、次の理由で新卒に走っています。「経験のある優秀な人を採用することができないから。」また「使い切らないから。」です。
 
新卒者であれば、「だましやすい」のです。彼らに事業の特色は理解できません。その特色の有る無しがどれほど自分に影響するかをまだ解っていません。
また、その会社の雰囲気さえ良ければ、イコール優れた会社として見てくれます。「社員と社長の距離が近い」ということも売りとして受け止めてくれます。
 
これらは、経験のある優秀な人には通用しません。特色のないことはすぐに見抜かれます。雰囲気を売りにしている会社イコール仕組みの発想がない、と思われます。きっと販売の場でも、人間的な力で売ることを求められそうです。また、社員と社長の距離が近いことを、必要ない、どころかダメと考えています。
 
また、新卒者は「文句を言いません」。彼らには、経験が無いので、世の中の会社の基準というものがありません。そのため、評価もできません。
そして、自分がミスをすると、「すみません!」と謝ります。それに対し先輩も、「これから気を付けてね」と言います。すべてを自分の能力不足だと思い、頑張ろうとしてくれます。
これが優秀な人であれば、入った瞬間「なんでこんなことを続けているの」と見破ってしまいます。ミスが起きても「ミスは当然」、「ミスの対策を話し合わないと何も変わらない」と、それを他の社員の前で言ってしまいます。
 
仕組みの無い会社にとって、新卒者は、使いやすいのです。それに対し、優秀な人は、使いにくいのです。
そして、仕組みの無い会社が、新卒者を採用しても、なかなか成果を出すことができません。また、自己完結できる業務もありません。会社としても、本人の給与を稼いでもらうのに時間がかかり、負担になっています。
 
多くの年商数億規模の会社に新卒者は、いりません。また、活かすこともできないのです。新卒採用とその戦力化で、疲弊している会社は多くあります。そして、そんな会社には、仮に優秀な人がきても、直に居なくなります。
 
 
冒頭のK社は、いままで欠員の「補充」のための採用をしてきました。年商はここ数年同じ水準で止まっています。そして、毎年ある率で退職者が出ます。その補充のために採用し、その社員が戦力化できるまでに時間がかかります。それまでは、社長が多くの案件を抱え頑張るしかありません。そして、また退職者が出て、「補充をする」の繰り返しでした。
 
それが、「先行」の採用になりました。これから、案件が増えてくることは解っています。それに先回りして採用をすることにしました。そして、戦力化にもそれほど時間はかかりません。すぐに、やってもらいたい仕事はあります。
 
いまは、仕組みづくりを急いでください。早く条件を揃え、拡大のサイクルに入ってください。それによって、優秀な人に選ばれるようになります。
それは、必然になります。
それにより、さらに早く、強く、そして、大きくできます。

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