No.455:仕組みを作っても社長は現場を離れることはできない!その理由とは?

№455:仕組みを作っても社長は現場を離れることはできない!その理由とは?

街に賑わいが戻ってきた初夏、S社長が当社に相談に来られました。
私はいつもの質問をさせていただきます。
「事業はいくつありますか?」
S社長は、答えます。
「5つあります。」
 
その答えで、S社長の目の下のクマの理由が解った気がします。
私は、ペンを止め、次の質問をします。
「年商はどれぐらいですか?」
S社長は、答えます。
「合わせて1億5千万ほどです。」
 
すべての事業が数千万円と小さいのです。その結果、S社長は、現場を離れられない状態になっていました。多くのサービスが存在する今の時代、事業を立ち上げるのはそう難しくありません。それに比べ「事業を大きくすること」は非常に難しい時代なのです。


事業次第です。
大きくなるかどうか、社長が現場を離れられるかどうかは、
事業モデルで決まります。
 
大きくならない、また、社長が現場を離れられない会社の事業モデルにはいくつもの問題があります。その中でも、代表的であり、致命的なものが、次の二つになります。
 
1.手間と単価が見合っていない
 
単価の取り方は大きく二つあります。
一つは「一回どかん型」、もう一つは「こつこつ型」です。
このどちらにしろ、その手間が単価に見合っている必要があります。
これが見合っていないと「忙しい割に儲かっていない」という状況に陥ります。
 
この代表的な事業の中の一つが、リフォーム業です。粗利率は高いが、リピート性が低いために総粗利高はどうしても低くなる傾向があります。(もちろん解決の方法はあります)
 
忙しい割に儲かっていない状態を言い換えると、「生産性が低い」となります。
生産性とは「社員一人あたりの一年間の稼ぎ」であり、大手企業や儲かっている会社ではそれは1200万円以上になります。それに対し、多くの年商数億企業や儲かっていない会社では、それが700~800万円と低いのです。
 
生産性が低い状態のまま大きくすれば、規模の拡大と共に苦しくなります。固定費が増え、更に儲からなくなり、回すだけで精一杯になります。
 
この辺りは、私の著書「社長が3か月不在でも、仕組みで稼ぐ、年商10億円ビジネスのつくり方」でしっかり書いていますので、まだ読まれていない方はぜひ参考にしていただければ幸いです。
 
2.クリエイティヴが排除できていない
 
サービスの生産やサービス提供の現場で、クリエイティヴが必要であると次の現象が起きます。「一部の社員しかこなせない業務がある」、「社長と一部の優秀な社員が売上げの多くを上げている」そして、「社長が現場を離れられない」。
 
事業にクリエイティヴが残った状態で、売上げ増に向かえば、絶えず「人の問題」を抱えることになります。(クリエイティヴが排除できた事業でも人の問題はありますが、それとは比ではないレベルです)
 
それをこなせる人を簡単に採用することは出来ません。採用した人の戦力化までに時間が掛かります。多くの社員がその過程で辞めていきます。
そして、生き残った優秀な社員が「リスク」になります。彼らは、独立し競合になっていきます。
 
この状態に、社長は益々現場を離れられなくなります。社員に仕事を渡すために営業をしているような状態になるのです。
 
 
大きくなるかどうか、社長が現場を離れられるかどうか、は事業モデル次第なのです。
私を含む世の多くの専門家は、「仕組みをつくって会社を大きくしましょう。」や「仕組みをつくって社長は現場を離れましょう。」と言っていますが、正確には仕組みでは解決しないのです。事業モデル自体を変えなければならないのです。
年商数億円で停滞している会社は、まずは事業モデルを見直す必要があります。
 
手間と単価が見合っていないと、大きくすることはできません。
クリエイティヴが残っていると、社長は現場を離れられません。
両方が出来ていないのであれば、確実に年商数億円で止まることになります。


S社長が最初に手を付けたのも、事業モデルでした。
5つの事業を確認すると、そのすべてが「生産性が低く」、「クリエイティヴが必要」な事業でした。
 
頭の回転が速く、行動力のあるS社長です。
事業のアイディアはどんどん出てくるのです。それを全部やってきました。
そして、その業務の多くを外注業者やフリーランスを使って回していました。
 
その結果、年商数千万円で「大きく儲かってはいないが損もしていない」という中途半端な規模の事業を複数抱えることになったのです。
そして、5名いる社員は、全員が多忙を極めていました。簡単なルーチン業務は外に依頼できても、クリエイティヴな業務や仕組みの改善は、自分達でやる必要があります。
ここ最近では、その中にS社長も、どっぷり浸かるようになっていました。
 
事業を作り変える必要があります。
一つひとつの事業を、年商10億ビジネスの条件を満たす形での事業モデルに作り変えるための検証をしていきます。「単価の取り方」、「クリエイティヴを下げる」、「価値変革・・・」など。
 
S社長はその作業を通じ言われました。
「ビジネスをつくる時に、この視点は全くありませんでした。」
 
そうなのです、この視点が必要なのです。
新しい事業を立ち上げる時に視点が有るか無いかが、その後の成否を決定付けます。
有れば、成功の確率は格段に上がります。無ければ、大きな確率で失敗(停滞、大きな苦労)することになります。
そして、実は、こここそが当社のコンサルティングの肝でもあるわけです。
 
その作業を終えると、今度は優先順位を付けていきます。
S社長には、すでに、その評価軸が見えています。
「コツコツと収益を積み上げるもの」そして「クリエイティヴがないもの、または、クリエイティヴを外注できるもの」を選んでいきます。
 
その結果、2つの事業を伸ばすことに決定しました。他3つの事業は現状を維持していくぐらいにします。(やめる、という決断は先に延ばしました。)
 
あれから、1年が経ちます。
その選んだ事業は、それぞれ年商1億円を越えるまでになっています。どちらも、まだまだ伸ばす余地があります。それぞれの事業に社員を専属で付けることもできました。
 
そして、S社長は、「現場」から離れられるようになっていました。
S社長は言われました。
「考えるための時間が出来、またアイディアが色々湧いてきますが、まずはこの2つの事業を最短で、それぞれ年商3億円までもっていきます。」
 
(まとめ)
・大きくなるかどうか、社長が現場を離れられるかどうかは、事業モデルで決まる。
・年商数億で停滞する事業モデルの代表的な問題は「手間と単価が見合っていない」、「クリエイティヴが排除できていない」
・多様化したニーズと多様化したサービスのある現代は、事業を立ち上げるのは容易である。しかし、その分、市場は小さくなり、変化も激しい。だからこそ、社長は、大きく&儲かる事業モデルを構築する力を持たなければならない。
・年商10億以上になるビジネスの作り方を習得した社長が成功する。

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