No.223:社長の役目は、事業の勝ちパターンを見つけること! その時に必要となるのが、数々の〇〇パターン!

№223:社長の役目は、事業の勝ちパターンを見つけること! その時に必要となるのが、数々の〇〇パターン!

「これをもう一回やるのですか。」
 
販促支援業のF社長は、肩を落としています。
ここ数か月、年商10億への事業モデルへ変換するために動いていました。
その結果、その市場にニーズが無いことが解りました。
 
矢田は、お答えします。
「はい、もう1回です。事業モデルの開発サイクルをもう1回です。」
 
そして、もう一言加えます。
「まだ、2回目です。」


コンセプト
 
これほど、知られた言葉はありません。
そして、これほど使われない言葉もありません。
 
コンセプト:創造された作品や商品の全体につらぬかれた、骨格となる発想や観点。
 
「この商品のコンセプトは何ですか。」
「このようなコンセプトで、広告を企画しています。」
 
商品も店も広告も、コンセプトがあるおかげで、一貫性を持つことができます。
そのひとつの概念によって、すべてが作られていきます。
 
このコンセプトが、その企画の成否を分けると言っても過言ではありません。
コンセプトを外すと、その完成精度が良くても、「当たる」ことはありません。
そのため、我々は、商品や店、そして、広告などをつくる前に、コンセプトづくりに全力をかけることになります。文章にまとめ、ディスカッションを繰り返します。検討の段階で、「これだ!」というコンセプトが見つからない限り、GOを出すことはありません。
 
「コンセプトは、ありますか?」
商品や店をつくるとき、コンセプトを作り込むと聞けば、それを当然のこととして受け止めます。
しかし、多くの企業では、このコンセプトづくりをしっかりやっていません。
それどころか、殆どの企業がやっていないのが実状です。
 
 
商品や店同様に、事業にもコンセプトは必要です。
この事業は、どのようなコンセプトなのか。
このシステムは、どのようなコンセプトなのか。
このWEBサイトは、どのようなコンセプトなのか。
 
すべてに、コンセプトが必要になります。
コンセプトを見れば、そのお客様は、サービスを理解することができます。そのコンセプトに納得や共感できれば、それを利用します。
また、そこに参加するスタッフも、そのコンセプトに貢献できることを喜びとします。また、そのコンセプトの実現のために、動くことになります。
 
コンセプトは、文章として表現される必要があります。
そして、文章としてお客様に説明する必要があります。
それが、お客様との約束になります。
そして、その約束を守り続けると、そこに信頼が生まれます。ひとつのブランドと呼べるほど昇華することになります。
 
自社の事業のコンセプトを、2行、3行で表現できている必要があります。
そのコンセプトが外れていれば、その事業が「当たる」ことはありません。
そのコンセプトに特色がなければ、高い粗利を得られません。
多くの会社が、自社の事業を説明する文章が無いのです。
 
文章として表現されていないと、一貫性が保てなくなります。チームとしてその作り込みのためのアイディア出しもできません。
社員は自分たちが何を提供しているのかを解っていません。また、参加することもできません。そして、そのコンセプトを更に強化するために意見することもできません。
 
文章で表現されること。
文章で表現されたところで、その事業が年商10億になるかどうかは、解りません。それは、別の問題です。
 
しかし、文章で表現されていなければ、年商10億にならないことは明確です。
文章にできていないと、その後のサービスの一貫性は崩れます。また、組織はその力を発揮することはありません。
 
年商数億の会社ほど、コンセプトは、曖昧で複雑です。解りにくいのです。
年商10億の企業ほど、シンプルです。スパッと理解できます。
年商100億になると、もっとシンプルになります。
 
それは、ホームページのファーストビューで確認することができます。
ホームページの表紙ページを一目みて、何を売っているのか、が解らなくてはいけません。強いビジネスをやっている会社は、すぐに解ります。何を売りたいのかが解ります。
 
訪問者も、一目で解らないサイトは、すぐに離脱します。
そういう会社は、社長の繋がりや紹介で仕事をとっていることが予測できます
ファーストビューに、「技術力」や「対応力」というクリエイティヴが載っていたら間違いです。また、そこに社長や社員のやる気に溢れる顔が来てもダメなのです。
どちらも人を売ることになります。そして、それは、コンセプトではありません。
 
まずは、コンセプトをつくることが必要です。
そのコンセプトでホームページのファーストビューをつくるのです。
そして、同様にそれが、社内の書類のファーストビューになります。経営計画書やマニュアルなど、すべての書類の1ページ目にそれが来ます。


年商数億の企業は、次は年商10億に育つ事業モデルへの変革に取り組むことになります。
年商数億までは、社長の力でこられました。年商10億へは、そのまま進むことはできません。年商10億の条件を満たす事業モデルへの変革が必要になります。
 
その変革は、何度もトライが必要になります。
大きく展開できる事業モデルを見つけるために、今しっかり開発に向かいます。小さな売上げの伸びを望んでいるのではありません。全く違う売上げの得方の事業モデルを発見したいのです。
 
年商数億の事業を年商10億に成る事業につくりかえます。
それを見つけるためには、時間がかかります。その発見が、いつになるか解りませんが、それを考え続けなければなりません。次の考えを忘れてはいけません。
「自分は、いま年商10億に飛躍するための事業モデルを探しているのだ。」
 
我々がほしいのは勝ちのパターンです。
それを言い換えれば、『負けのパターンを見つけること』でもあります。
負けのパターンを見つけられただけ、勝ちのパターンは絞られてきます。
 
言ってしまえば、勝ちのパターンを見つけるためには、ある程度の負けのパターンを経験しないとダメなのです。
 
冒頭の販売支援業のF社長は、その「負けパターン」を一つ見つけることができました。そして、それで肩を落としていました。
これで、次の想定を試すことに移りました。
そして、次の想定もダメでした。そして、次の想定すなわち4回目を動いている時に、大きな発見がありました。
 
ある日F社長に、アイディアが降ってきました。過去にダメだと答えを出したモデルに対し、やり方を変えればまだ可能性があるのではないかと考えました。すぐに動きます。やはり、そこに市場がありました。それは、年商10億の事業モデルの条件を満たしています。
F社長の諦めないという気持ちが繋げた、勝ちパターンの発見です。
あれから3年、その事業は年商6億円までになっています。
 
この勝ちパターンを探す、すなわち、事業モデルの変革に取り掛かる時に必要な考え方は2つあります。
 
一つ目は、「あくまでも勝ちパターンを見つける」ために、今生きるという考え方です。
この勝ちパターンを見つけるために生きている社長と、既存の事業を伸ばそうと生きている社長では、全く違う結果になります。
多くが、この勝ちパターンを見つけるという発想を持たず、漠然と今の事業を回しています。勝ちパターンを探して生きることで、その社長の思考は鍛えられていきます。年商10億以上の社長が共通に持つものに進化していきます。
考えを止めた瞬間、その進化は止まることになります。
そして、考え続ける人だけに、それは降ってくるのです。それは、発見できるのです。
 
そして、二つ目は、「年商10億の条件を知っておく」ということです。
F社長は言われました。
「満たさなければならない条件が解っているからこそ、挫けずに続けることができました。」
条件が解った上で、失敗を重ねていくのと、解っておらず失敗を重ねるのでは大違いです。全く分からない状態で動くことは、大きな費用と時間を掛けることになります。そして、そこには必ず迷いが生じることになります。
探すために辛抱強く動くとき、年商10億の条件が力強い指針になります。
 
 
年商10億ビジネスの作り方は、社長の中に確実に残ることになります。もうその思考が年商数億に戻ることはありません。それがあるからこそ、その後も事業を作り変え続けることができるのです。別の事業の立ち上げもできます。
 
社長が見つけたその勝ちパターン、すなわち、事業のコンセプトは、経営計画書やマニュアルに残されることになります。そのコンセプトは、会社やスタッフの手に渡されます。その後は、彼らによって成長のサイクルが回されることになります。
 
社長が見つけたコンセプトは、最初の芽となります。その後は、彼らの手によって、ブランドとして育てられることになります。
 
その最初の芽を発見するのが、社長の役目です。
諦めなければ、必ずその日は訪れます。

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