No.416:バラバラ感のある会社、社長が取り組む一体感を生み出すための一手とは。

№416:バラバラ感のある会社、社長が取り組む一体感を生み出すための一手とは。

この日は、当社の記念イベントでした。(多くの方のご参加ありがとうございました。)
 
全てのプログラムが終わり、解散になると同時に、部屋が喧騒に包まれます。
人の間を縫って、一人の方が寄ってこられました。
名刺交換もそこそこに、すぐに質問をされます。
「うちの社内は、バラバラです。もっと、会社としての一体感が欲しいのですが、どうすればいいでしょうか?」
 
私は、お聞きしました。
「御社は、今、何名ですか?」
「10名ほどです。」と答えが返ってきます。
 
その場では時間も無く、簡単にお答えするだけになってしまいました。また、私も、改めてそれについて考えをまとめたいと思い、今回のコラムのテーマとさせていただきました。


チームには、一つの目標が必要である
組織とは何か、意味を調べると次のようにあります。
「一定の共通目標を達成するために、成員間の役割や機能が分化・統合されている集団」
 
そして、チームとは何か、その意味を調べます。
すると、「ある目的のために協力して行動するグループ」とあります。
 
組織とチームには、共通点が有ることが解ります。
それは、「何かの目的(目標)を持つ」ということです。
 
それは、「人の集まりに、何か目的(目標)を与えることで、組織やチームになる」ということを意味します。
 
逆を言えば、「何かの目的(目標)が無ければ、それは、唯の人の集まりであり、組織でもチームでもない」ということになります。
 
まず、「目的(目標)」が必要ということです。
 
そして、それを達成しようとする時に、コミュニケーションが生まれることになります。
「これは、どういうことだろうか」、「こんなふうにやってはどうだろうか」という具合に、本当のコミュニケーションが生まれるのです。そして、少し前進すれば当然変化が起きます。更にコミュニケーションが必要になります。
 
そして、この時に、「考えるという行為」が伴うことになります。
「考える行為」が、その人に、主体性をもたらします。また、その人の心は熱を帯びるようになります。その時には、他のメンバーも同様であり、主体性と熱の共鳴が起きるのです。その結果、チームに一体感が生まれるのです。その目標達成の過程で、人が育つことになります。そのトリガーとなるのが、「目的(目標)」となるのです。
 
何かしらの「目的(目標)」を与えなければ、メンバーにスイッチが入ることはありません。「ぼけー」としているだけです。頭に熱が帯びてくることもありません。当然、チームに共鳴が起きることも無いのです。
そうであれば、変化が起きないために、コミュニケーションも必要になりません。職場は、「上辺だけのコミュニケーション」で、終始することになります。
 
 
「会社が一体感を得るために何をすればよいのか?」
に対する、私からのお答えです。
 
一体感を生むためには、まずは、「目標」が必要となります。それにより、それを得ることが可能になります。
 
その際の補足が次のものです。
「具体的な目標であること」。
 
その表現は下記のようなものになります。
「WEBからの、集客を月〇件にする」
「倉庫業務の効率化をするために、レイアウトを変更する」
「来期は、新卒者を〇名採用する」
 
当然、相手のレベルを考えることになりますが、これぐらいの具体性は必要になります。
この目標を達成するために、メンバーの頭が動き出すことになります。
 
間違えても、下記のような大きなことを与えてはいけません。
「お客様を満足させろ」
「地域でナンバー1になろう」
これらはスローガンであり、この実現の方針を考えることは、社長の役目なのです。たまに、このレベルのテーマを社員に「考えろ」と言っている社長がいますが、全く頓珍漢なこととなります。
 
また、次のような作業レベルの目標もダメになります。
「〇〇のマニュアルを改善する」
「〇〇業務の管理者表を更新せよ」
これらのものは、あくまでも手段です。これでも「目標」にはなり得ますが、それほどの「熱」を生むことはありません。人間の心を考えると、目標は、「〇〇を良くするために、〇〇マニュアルを改善する」という結果(成果)を含んだ表現をしたいところです。
 
ここまでのことをセミナーの場でお答えしました。
しかし、本当に重要になることを、時間の関係でお伝えできませんでした。
次からが本当に重要なことになります。


御社には、明確な大きな一つの目標がありますか?
そして、各部門には、具体的な目標がありますか?
 
本当に重要なことというのは、この状態にイエスと答え続けられるということです。
続けられるからこそ、会社が良い状態に保たれるのです。会社に一体感が出るのです。
社長と幹部、各部の社員と、本気の本当のコミュニケーションがされるのです。
そして、新たに採用された人も、そう成っていくのです。
 
この「仕組み」を会社として持つ必要があるということです。
 
会社として、長期の目標を持つ。そこから分解された、今期の目標がある。
そして、それが、各部と各担当の具体的な目標となっている。
その目標を達成するために、会社全体でサイクルが回されている。
そのサイクルが、今期も来期も来々期も回っている。
 
社員やチームに「具体的な目標が与えられている」というのは、あくまでも、この会社全体のサイクルの中で、「一部」として行われることなのです。
 
間違っても、これを「社長自ら」で回そうとしてはいけません。
これを、社長の口で伝えてもいけません。
「〇〇君、WEBからの、集客を月〇件にしてください。」
「〇〇さん、倉庫業務の効率化をするために、レイアウトを変更してください。」
これでは、唯の「社長の思い付き」になります。これでは、続かないのです。
その結果、社員は、益々冷めた状態になります。
 
社長が気づいた時に与えている様では、絶対に「会社に一体感が生まれること」は無いのです。本当の仕組みを作ってください。コツコツと作るべきものを作ってください。
 
イベントでの質問への、私の回答によって「こんな間違いをしてしまうのではないか」と心配になり、ここに書かせていただきました。

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