No.120:「社風」を免罪符のように使うな!社風を変える唯一のやり方

企業の不祥事があると、その経営層がコメントを出します、
「社風を変えられなかった」  「組織風土を・・・」と。
 
社風と言うものの前では、まるで自分たちは無力であり、一生懸命の努力をしたが、力が及ばなかった、、、とでも言いたいのでしょうか。
 
これは、ただの責任逃れです。
 
 
社風や組織風土は、つくるもの


社風や組織風土は、つくるものであり、また、変えることもできるものです、この認識が絶対に必要です。
 
いまある社風は、社長がつくり上げてきたものであり、この先の社風も社長がどういうものにするかを決め、その方向に作り上げるのです。
 
 
企業の風土=社長 とよく言いますが、その意味を確認しておきます。
これは、中小企業に限らず、大手企業にも同じことが言えます。
 
 
社風を変える手順


社風を変える手順は、以下となります、これ以外に無いと断言しておきましょう。
 
スタートは、その事柄に対し社長自らが「方針」を出すことです。
 
・月の残業を60時間以下とする。
 
そして、これを達成するための具体的な方策(基準、行動計画)を示します。
それは、あらゆるケースを想定して策定する必要があります。
 
・いかなる理由があろうとも月60時間以下に収めること。
・土日祝日の勤務は、60時間に含む。
・社外での業務は、労働時間として見なす。管理部はメールやログイン状況で、システムで常時管理する。
・21時~6時の出社は禁ずる。やむを得ずこの時間に勤務する者は、社長に直接承認を得ること、手段はメールとする。
・月60時間を越えた場合は、その直属の上司から社長まで、賞与を、越えた月数×20%を減額する。
・もし、勤務時間の改ざんがあった場合、その直属の上司(部課長)および管理部長は、賞与の50%を減額する。タイムカードに記載の無い労働は、すべてこの改ざん行為とみなす。
・毎月末、管理部長は全部門の勤務表およびその実態を確認し、社長に報告すること。
 
これだけのことを社長の名で示す必要があります、具体的な方策を出さずに、残業60時間と言ってもそれはただのスローガンになるだけで、具体的な行動が伴うことはありません。
社長に直接承認を得る、これは現実的にできない、というご意見もあるかもしれませんが、この目的は「本気度」を見せることにあります。
 
最初が肝心です、最初の1カ月で徹底できなければ、この先も永遠に無理となります。
 
 
方針は、文章にしない限り守られない


そして、当然ですが、絶対に書面で出すこと、方針や方策などは、文章にしない限り守られることはありません、人は口で言われたことに対してはとぼけますが、文字にした場合は守るものです。
 
この方針書には、社長の不撤退の決意と怒りを込めることが絶対に必要になります。
その怒りの矛先は、当然不甲斐ない自分なのです。
 
そして、その内容を全社内に通知します。
この本文を全社に通知することで、社長の強い意思を示すことができます。
公に出された社長の方針により、社内の各部門では、いままでの「正義」と「悪」が入れ替わります、そして、各現場での変革の大きな助けになります。
 
そして、それを確実にやらせます、出来ていないのを確認した時には、怒って見せます。大声を出すなど、すこしオーバーにやらなければいけません。
その社長の出した方針が徹底されたと確認できるまでとことん繰り返します。
 
根比べに勝った時に、その社長の出した方針が、社風となります。
 
社風とは、結局、決めたことを絶対にやらせる、という社長の意思のたまものなのです、社長が「まあいいか」、と緩んだ瞬間にそれは崩れ去ります。
 
 
社員は、社長が本気なのかどうかを見ている 


社員は最初戸惑います、社長の出すその方針が本物なのか、社長は本気なのか。
そして、その大勢がどちらに傾くのかの様子をみます。
これは、役員も管理者層も含めてです。
 
その社員の迷いを払拭させるためには、社長の姿を見せるしかありません。
具体的には、指示を出した後も「そのことについて関心がある」という姿、絶対に成し遂げると言う姿勢を見せ続けることです。
その後の確認をしなければ、絶対にもとに戻ることになります。
「いまどうなっている?」、「この記述はどういう意味?」、という形でパフォーマンスに感情を込めて見せるのです。
社長がその動きの中心にいることが重要なのです。
 
 
時に、この社長の変革に対して、組織は反発を見せることがあります。
その反発は、決まって「業績が落ちますよ」という類の脅しという形で迫ってきます。
 
しかし、これについては、相手にしてはいけません、「業績が落ちないように、協力を頼む」としか答えようがないのです。
 
そもそもそんなことで業績が落ちるようなら、根本的な事業戦略が悪いのです。
世の中の要求に応えられていない、のです。
一生懸命頑張っている社員皆さんには申し訳ないですが、戦略が悪ければ、社員がいくら長時間労働をしてもほとんど成果はないのです。
お腹がいっぱいの人に食べ物が売れないように、望んでない人には売れないのです。
 
逆に、世の中が望んでいるものを提供できる強い戦略があれば、社員の頑張りにより、さらに業績を上げることが出来ます。
特にその事業が、時間で生産性が上がる労働集約型の事業ではなく、クリエイティブなものを生み出す事業であればなおさらです。
素晴らしい戦略と素晴らしい選手があってこそ、ワールドカップでよい成績を残せるのです。
 
 
「業績が落ちますよ」という脅しに弱い社長の特徴


「業績が落ちますよ」、こういう脅しに弱いのは、決まって自社の今後の成長戦略が見えていない社長だと言えます。
見えていないから、社員に依存しているのです。


整理整頓ができない、
社員が自ら考え行動しない、
決めたことが続かない、
指示された期限が守られない、
、、、
 
これらすべての根本は一緒です、それは「社長」なのです。
社長がそれについての方針を出す、そして、守らせる、そして、これが社風となります。
 
 
社風とは、社長の責任です、
責任とは、それをやるかやらないかの権限を持つからこそ責任なのです。
 
そして、そんな社長の不撤退の姿勢を見て、社員はその会社で働くことに安心をし、そして、やる気を起こし協力をしてくれるのです。


頑張ろう、社長
 
自分の会社は、社会も社員も幸せにする公器であるはず。
その器は社長がつくるモノ。
 
その器は、わが子を幸せにするためのもの、
決して、わが子が、自ら人生を絶つものであってはいけない。
 
(大手広告代理店での過労自殺から数か月後に執筆)

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