No.595我々は弱い部活動である。優秀な人に選ばれる会社になる手順

№595:我々は弱い部活動である。優秀な人に選ばれる会社になる手順

K社長が言いました。
「人が採用できないのです。」
 
私は、条件を確認しました。
基本給は23万円から30万円。休日は年間105日。
 
私はお聞きしました。
「これ、何とかなりませんか。」
 
K社長は言います。
「給与、低いですかね。でも、成果を出していないのに、給与を出すのも・・・」

採用にも競合がいる


この言葉に、多くの年商数億企業の採用の問題が表れています。
 
もちろん、給与だけを求めてくる人を採りたいわけではありません。
しかし、こちらが選ぶ前に、まず相手から選ばれる必要があります。
 
事業に競合が居るように、採用にも競合がいます。
ぜひ一度、求人サイトで、条件を入れて検索してみてください。
「〇〇市 営業職」、「〇〇市 〇〇業」
 
そこには、自社よりも大きな会社が出てくるはずです。
そして、給与も休日という条件も、そっちのほうが良いのです。
 
この時点では、求職者には「自社に入りたい」という欲求は皆無なのです。
条件の比較だけで、「落とされる」ことになります。

我々は、弱い部活動


我々は、弱い部活動なのです。
弱い部活動に、優秀な選手は来ません。優秀な選手は、強豪校を選びます。
 
では、その弱い部活動はどうすればいいのか。
今いるメンバーで、何とかするしかありません。
 
事業を強くする。仕組みを整備する。
それにより、並みの人でも成果が出せるようにするのです。
そして、少しずつでも成果を出すのです。
そして、時期を見て事務所移転を行います。
 
そこまでやって、ようやくそこそこの人材を採れるようになります。
 
間違っても、弱い部活動の会社が、「優秀な人」を求めてはいけません。
絶対に優秀な人は来ません。間違って来たとしても、数年後には居ません。
そして、その人材が去ると、何も残っていない会社になります。社長は、現場に呼び戻されることになります。それを数度経験することになります。
 
まずは、並みの人に選ばれる会社になることです。
それが、一段目の目標です。

「自分が通用するか」で選ばれる会社に未来はない


優秀な人は、やりがいを求めます。
自分はこの会社に入れば、よい仕事ができるだろうか。成長できるだろうか。
それを考えます。
 
それに対し、出来ない人は次の視点で会社を選びます。
「自分が通用しそうか」
この会社に入れば、楽できるか。厳しくなさそうか。今までの自分でも何とかなりそうか。
 
前者に選ばれていれば、会社は伸びていきます。
後者に選ばれていれば、会社は辛くなります。その会社は、どんどん落ちていくことになります。
 
これが人材市場からの、御社の評価なのです。

優秀な人は何を見ているのか


優秀な人が求めるもの、その視点は次のものになります。
 
まず、事業。
何をやっている会社なのか。どんな価値を出しているのか。伸びる可能性があるのか。
 
次に、組織。
どんな人がいて、どんな考え方で働いているのか。成長できる環境があるのか。
 
次に、場所。
どんな事務所で、どんな雰囲気の中で働くのか。そこに通うことに誇りを持てるのか。
 
そして、条件です。
給与、休日、福利厚生です。
 
この最後の条件を軽く見てはいけません。
「優秀な人だから条件を見ない」のではないのです。そこは一緒です。彼らにも生活があり、高い給与で休みも多いほうがいいのです。
そして、結婚していれば、妻に意見も求めます。「今より条件が悪くなる」のであれば、間違いなく反対されます。
 
「給与は入社後、成果を出せば上げるつもりです」というこちらの言い分は、通用しません。それ以上に、その気持ちが伝わるはずがありません。「賞与でしっかり報います」も同じです。「休日もずいぶん増やした」もダメです。
 
基本給30万円と書いているなら、実質的には30歳以下を求めているのと同じになります。「30歳以上の人は来るな」と言っているのと同じです。自ら、それなりの経験者や管理者候補がこないようにしているのです。

選ばれる会社になる


採用は、競争です。
そして今、御社は、それに負けているのです。
 
だからこそ、やることは明確です。
世間に文句を言うことではありません。求人票をいじることでもありません。
 
事業を強くする。仕組みを整える。成果を出せる会社にする。
働く場所を整える。そして、条件を市場に合わせる。理想は少し良くする。
 
やりがいを求める人に、選ばれる会社になることです。
 
採用できない理由は、環境や今の若者にあるのではありません。
それが、今の御社の評価なのです。
 
変えていきましょう。2年でぴかぴかの会社にできます。
 
 
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矢田祐二
矢田 祐二

経営実務コンサルタント
株式会社ワイズサービス・コンサルティング 代表取締役
 
理工系大学卒業後、大手ゼネコンに入社。施工管理として、工程や品質の管理、組織の運営などを専門とする。当時、組織の生産性、プロジェクト管理について研究を開始。 その後、2002年にコンサルタントとして独立し、20年間以上一貫して中小企業の経営や事業構築の支援に携わる。
 
数億事業を10億、20億事業に成長させた実績を多く持ち、 数億事業で成長が停滞した企業の経営者からは、進言の内容が明確である、行うことが論理的で無駄がないと高い評価を得ている。
 
 

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