No.24:高収益会社の条件その2:収益性の悪い仕事を排除する(交渉・辞退)

『 高収益会社の条件その2:収益性の悪い仕事を排除する(交渉・辞退 』

高収益を実現するために必要なことが大きくは二つあります。
ひとつは営業をしっかり行い、高収益ないい仕事をとること。

営業に力を入れていない会社には当然のごとく、いい仕事は来ません。
営業という企業活動のなかでもっとも難しい仕事に真摯に取り組んだ会社がいい仕事を取り、高い収益を得るのです。

よく下請け会社の社長が元請会社の単価に文句を言っているのを耳にしますが、これは大きな間違いです。営業を自らしていないのですから仕方がありません、仕事をもらえるだけありがたいのです。

そして、
もう一つは、低収益な仕事(アイテム、顧客)を排除する取組が必要になります。

高収益を目指すというと、多くの会社は、最初に原価削減に努めますが、原価削減にはやはり限界があります。
この環境下、これ以上の削減はもう無理なはずです。
少しは出来たとしても、10%削減など考えられません。

どんなアイテム(顧客、製品)でも収益性は徐々に悪化してきます。
それが経済の仕組みです。
液晶テレビが発売された当初毎年値が下がっていきました、
ケーキ屋は絶えず新しい商品を出します、
同じアイテムでも経済的な価値は日々落ちていきます。

 
この経済のなかにある企業は、その影響をもろに受けます。

製造業であれば、最初は粗利率は低くても量があり粗利高が稼げた製品も、数量が減りだすとたちまち低収益の製品となります。
また、抱き合わせ製品や移管製品(ほかの会社で製造していたものを移す)の収益性の低いアイテムの引き受けもあります。

工事業でも、景気が悪かったり仕事が薄かったりすると、安く仕事を受注してしまいます。
その時に受けた単価が基準となり、なかな単価を戻せない状況になります。

また、私のようなコンサルタント業やホームページの制作業でも、会社を成長させようと法人化すると、個人事業主で受けていた時の単価では成り立たなくなります。ここでも、低収益な仕事を捨てていくことが必要になります。

 
このような取り組みをしないと、社内は不採算アイテム(顧客、製品)であふれることになります。

忙しい割に儲からないという状態です。

そして、いざ景気が良くなりいい仕事が来たとしても、社内には儲からない仕事で溢れかえっているために、残念ながらその仕事は取れないと言うことになります。
これでは、高収益どころか、収益性は少しも上がりません。

現状の割の悪い仕事を排除していくと言う取り組みは、
「交渉をする」ということになります。
また、その結果によっては、その仕事を辞退することもあります。

この交渉という視点を落としてしまった企業は少なくなく、まったく行っていない会社さえもあります。

また、こういう話をさせてもらうと、
反射に近い勢いで『そんなの無理だ』と返ってくることが多くあります。特に営業部長や担当者からは。

そんなの無理だと言って、そのままですめばいいのですが、そうはいきません。(営業面でそのような取り組みができないのであれば、残す手は、高収益(粗利)の取れる他社が行っていないサービスなり商品を提供するしかありません。)


交渉のポイントは二つ。

一つは、きちんと根拠を見せること

製造原価であったり、工事原価であったりをしっかり書面で出して理解を求めることです。
顧客は、なるほどとは言ってくれるものの、そうすぐにはいきません。
それでも、それにより顧客先の担当者を教育することになり、徐々に単価を上げてくれたり、ほかにいい条件のアイテムを回してくれたりします。

やる前から、無理と言うのは簡単ですが、やらなければ会社の存続が危ぶまれるだけです。または、その状態が一生続くだけです。

もう一つ、価格交渉は社長の仕事ということです。

顧客も必至ですから、価格交渉は大変な仕事になります。
社長の強い信念とその場での判断と交渉力が必要になります。
場合によっては辞退という判断も必要になります。
だからこそ、社長が前面に出て進める必要があります。

このような取り組みで、収益性の悪い仕事を排除していきます。

しかし、そのアイテムの収益性が悪くとも、自社の固定費を賄っている以上、そう単純には減らせるものではありません。

そこでやはり営業が重要になるわけです。

選べるだけの状態にしなければいけません。
営業強化により、選べるだけの案件をもち、その中からいい案件を取る。
他社より早くいい案件を勝ち取る。

いい案件を入れてから悪い仕事を切る。

だから営業が重要なのです。

10%削減を目指すのでなく、10%高く受注することを目指す。

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