―― 初めての店舗、管理者不在、新卒が6名も・・・

　 次の事業の展開として、高松市への営業エリアの拡大を考えていました。 当社にとって初めての店舗であるため、どのようにそのビジネスモデルをつくればよいのか、解らずにいました。
 
　また、組織ができていませんでした。風土は良くも悪くも仲良しで、社長以下横一線という文鎮組織です。管理者が全く機能していませんでした。その状態で、オープンの予定まで8か月しかありません。
 
　翌春に新卒者6名の入社も決まっています。当時の社員数は13名ですから、受け入れ態勢も仕組みも何も整っていません。
　大きな問題を複数抱えるものの、何から手を付ければいいか、解らない状態でした。時間ばかりが過ぎていきます。そんな時に、本を読み、相談を申し込みました。
 
　コンサルティングを終えた今、その多くがすっきりしたという感想です。 事業を伸ばすために、本当に重要なことに絞り、本質的なことをしっかり行うことが重要であると実感しています。これまでは、多くの手を打って、それを効率よくこなす必要があると思っていましたが、そんなことは全くないことが解りました。
 
　事業はシンプルにして、ストレートに集客し、そして、しっかり仕事して、お客様に喜んでいただく。本業だけで十分勝負できるということに確信と安心を持つことができました。
 

―― 今までは、『真逆』の考え方

　高松店では、当初多くのこと（メニュー・集客の施策など）を行う予定でしたが、先生のアドバイスで、その多くを削ぎ落としました。また、業務の中から、複数の工程で外注を活用することができました。こんなに多くの工程が外注化できるとは、夢にも思いませんでした。
　あのまま高松店をオープンしていたら、大変なことになっていたと思います。
コンサルティングでは、全体のしっかりした流れがあり、大変納得もしやすかったです。今までの考えとは、『真逆』とも言えるほどのことを沢山教わりました。（笑）
 
　店舗の展開の仕方、店舗というパッケージの作り方、そして、本部と店舗という組織の作り方もご指導いただけました。オープンから軌道に乗るまでの期間の、人のやり繰りなどもご指導いただけました。
　先日、ついに高松での展示場がオープンしました。開催されたイベントでは、その展示場内で、当社は来店者数で一位になりました。これで一安心です。
 

―― 本部も同時にその多くが仕組みで回るようになりました。

　本社の総務経理などの事務仕事は、ほぼ担当の社員に任せることが出来ました。
　今までは、会社を不在にすることに不安がありました。特に月末は、「何かあったら」と待機していなければなりませんでした。現在は、支払いなどの業務も、問題なく行われています。
 

―― 48歳の管理者が一番変わった

　一番変わったのが、管理者です。今まで、その48歳の彼に対して、「管理者らしくせよ」と散々伝えてきました。そんな彼が、最近では、提案をしてくるようになりました。また、部下の面倒をみるようになり、会議などの場での発言も責任感があるものに変わりました。今振り返れば、何をすればよいのか、解らなかったのだろうと思います。
 
　会社全体が、組織らしくなったと実感しています。
　今までは、何かあるたびに全員が直接、社長である私に訊きにきていました。
今では、社長の下に管理者がいて、その管理者が部門や課をまとめるという縦の機能があります。部下の仕事に対し、管理と指導がされています。チームミーティングも活発にされています。上の者が、下の者を指導する様子が社内で見られます。
 

―― 8件の面談獲得、入社2か月の新入社員が成果を

　新入社員が、この6月に成果を出したことには驚きました。過去接触のあったお客様に、再度営業のアプローチを依頼しました。その結果は、120件のリストのうち、8件の面談がとれました。すごい成果です。
 
　業績の推移は、4年間ほど年商8億を続けていました。それが、今期は10億2千万です。もう少し伸ばせるはずでしたが、施工の手が不足し、受注はあるものの完成が間に合いませんでした。来期に高松店が本格稼働すれば、大きく伸ばすことができるはずです。
 
　今後、店舗を増やすのか、または、リフォームを強化するのか、まだ明確に決めていませんが、確実にステージを上げられたことは実感しています。高松店を本当の意味で軌道に乗せること、そして、今後の大きな展開のために、経営者として自由にできる時間をつくれたことが本当に良かったです。